【1日目】スペイン マドリード 2019
毎年1回はスペインへ「ひとり旅」をするのが私の目標である。その目標を達成させるためには、経済的にも時間的にも精神的にも余裕がなければならないし、家族や職場の理解も必要。体力もなければ難しい。
誰からも「1年に1回ぐらい、それぐらいのワガママ言ってもいいんじゃない?」と言われるような日ごろの行いをしようと、心がけてきた。しかし、現実はそうならない。
2015年にスペインのサラマンカ市で短期間留学してから、実に4年ぶり、2回目の渡航となった。来年から、毎年スペインへ行けるのだろうか。(また、行きたいと思えるのだろうか?)
今回の「絶対未達成の旅」にかかってると思う。
渡航先は、マドリード → コルドバ → グラナダ。最大のイベントは、アルハンブラ宮殿内部にあるパラーセに泊まること。
しかし、スペインへ渡る前から大きな問題が発生。渡航日である4月14日からスペインは、一年に一度の「セマナサンタ」。セマナサンタとは、聖週間、復活祭のこと。
グアテマラにいたころ経験したが、いろいろな祝い事が催されるので、国内はどこも大混雑する。
コルドバやグラナダへ移動する鉄道や高速バスのチケットを手に入れずに、スペインへ行くことになるので、チケット入手が当面の最大関心事だ。観光など、二の次。
名古屋セントレアからフランクフルトへ。腰痛もちの私には、きわめてキツイ時間。 kindleで「論理学」の本を読書。ヘッドフォンが壊れていたので、12時間のフライトなのに映画鑑賞できず。
約12時間のフライトを経てフランクフルトへ。そしてフランクフルトからマドリードへ。バラハス空港に着いたら、ドイツ人からスペイン人へと、周囲の風景が一変した。
耳になじむスペイン語が心地いい。
翌日、コルドバへ行くための高速鉄道AVEのチケットをどうしても手に入れなければならない。アトーチャ駅の売り場で買う必要があるのだろう。renfeと呼ばれるスペイン鉄道からアトーチャ駅をめざすことに。
しかし、renfeの駅がどこかわからない。
空港バスに乗って、ターミナル4へ移動しろと言われた。わかりづらい。言葉がわかるのに、わかりづらいなんて。
それにしても、めまいがする。疲れた……。
ターミナル4に到着。広大な敷地で、どこがrenfeの駅かわからない。ぐるぐる同じところを行ったり来たり。
ようやく見つけてアトーチャ駅までのチケットを購入。韓国のときほどは迷わなかった。やはり言葉がわかるか。それにしても無計画な旅って、本当に生産性が悪い。来年からやめようかな。
空港からアトーチャ駅へ。車内はガラガラ。信じられない。年に1回のセマナサンタの時期なのに。間違えて乗ったのか? 寝落ちしそう。いや、こらえなければ。
アトーチャ駅へ到着。さすがに、人が多い。
アトーチャ駅を上から撮る。大都市の主要駅の割には……。
明日のコルドバ行きのチケットを買いたいと、いろいろな人に聞きまくったが、誰に聞いても「明日来い」「今日はもう閉まってる」の一点張り。
たまに「機械で買える」とウソを教える人もいるので混乱する。何が正しい情報かわからない。青年海外協力隊で赴任していたグアテマラに戻ったかのような気分を味わう。
アトーチャ駅から徒歩でホテルへ向かう。
プラド通りを歩く。右側にプラド美術館が見えてくるはず。マドリードで、最も有名なスポットの一つ。
ザ・ウェスティン・パレス・マドリードを横目に、歩き続けて1キロ。ホテルへ到着。本当に疲れた……。コルドバ行きのチケットが手に入らなかったのが、最も大きなストレスに。
ホテルに、なぜかアメニティがないことも、強いストレスに。歯ブラシもヒゲソリもホテルのものをアテにしていた私は、いろいろなものを使って歯を磨く「フリ」をした。
寝ても、「なぜアメニティがないのだ」となされる夢を見たりして、さんざんな一日だった気がする。
明日はコルドバへ行けるのだろうか。まずは朝食をとってから、再びアトーチャ駅まで歩かなくては。
来年からも「私の目標は、毎年スペインへひとり旅することです。そのためには、経済的にも時間的にも……」なんて、言うのだろうか。今回が最後かもしれない、と思えてきた。